200円!?…すみません。
正確に言うと消費税がありますから、210円ですね。210円で本当に試作品ができるかというと、答えは「イエス」です。
私自身が実際に製作した例を元にご紹介します。
私はある時にスリッパに興味を持ちました。
なぜかというと、私の仕事である電気設備工事の仕事で病院の仕事をいただきました。工事で何度もその病院に通っているうちにふと、病院の入り口を見ると、玄関にスリッパが置いてあります。
病院に来る患者さんのために全部のスリッパを並べて置くことはできないでしょうから、大半はスリッパ入れの箱の中に大量に入れてあります。
それがなんと、衛生面第一に考えるはずの病院で、片方のスリッパの足を入れるところへもう片方のスリッパの甲の部分を入れてあります。 まるでムカデのように数珠つなぎに重ねて置いてあります。
衛生的であるはずの病院のスリッパがこんな状態では、患者さんが足を入れる前に足の裏が汚れますよね。
「あれ、病院なのにこんなところに気をつかってないなあ」と思いました。
これはもう「どげんか、せんといかん」ですよね。
そこで思いついたのは、スリッパの裏と裏を合わせて、スリッパの足先を逆にしてスリッパの甲の部分の両端にゴムを付けて、輪ゴムで括るようにして1つにまとめる事ができるようにしました。
これによって、汚れたスリッパの底と底を合わせるので衛生面もいいので、かばんの中に入れることもできます。
「これは絶対いい!俺は天才だ!」といつものごとく心が舞い上がって「やるとなったらとことんやるぞ」と気合を入れて、ただちに試作品製作準備にかかりました。
「さてと、何がいる、、、、お金、、、お金ない!」
試作品製作部材:スリッパ(当然)、ゴム。2つだけ!
「わ、2つだけだ。やったー少ない! どうしよう。…ヒャッキンに行こう。」
そして一目散に近くにある「100円均一ショップ」に行きました。
かなり大きな100円均一ショップで、スリッパはたくさんありましたので、ちょっと和風のスリッパを手に入れました。ゴムは、イメージどおりのはなかったけど、まあ何とか手に入れました。
費用は合わせて210円です。あ、ごめん、針と糸は、家にあるものを使いました。
この試作品は、スリッパにゴムを付けるだけですので、すぐに出来上がりました。
なんと調子に乗ってこの「衛生スリッパ」(仮名)を特許出願までしました。
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2005-350(P2005-350A)
(43)【公開日】平成17年1月6日(2005.1.6)
(54)【発明の名称】履物
本当に自分が考えたアイディア商品で自分の思っていた機能や成果が確認できて、1人でもあなたが考えたアイディア商品を「これはいい!」と言ってもらえれば、今までにない、とんでもない喜びをあなたは感じることが出来ます。ぜひ、それを皆さんが体験してみて下さい!